- IVカーブトレーサを使えば、モジュールの発電性能が正確にわかる
- 2016.05.18 太陽光発電
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IVカーブトレーサというのは、モジュールがきちんと発電しているか、その性能を調べるためのものです。通常点検などではモジュールに負荷がかかっていない、電流が流れていない開放電圧の状態で、モジュールの性能を調べていますが、実はそれでは正確な性能がわかりません。しかし、IVカーブトレーサを使えばモジュールに負荷をかけつつ、発生する電流や電圧量の違いをグラフ表示できるため、モジュールが正しく機能しているかをより正確にチェックできます。グラフで示された電圧と電流量の変化は、モジュールが正常に機能していればキレイなカーブを描きますが、グラフのカーブが歪んでいればモジュールに何らかの異常があることがひと目でわかるという仕組みになっています。
設置者がモジュールの異常を発見しようと思うと、発電量の変化をチェックして発電量が著しく低下している場合くらいしか気づくことができません。また、定期点検でもIVカーブトレーサを使わず、通常の開放電圧測定だけではどんな専門業者がきても、モジュールの不具合に気づくのは難しいと言えます。IVカーブトレーサの性能の高さは注目されていて、実際に一般財団法人太陽光発電協会の住宅用太陽光発システム、保守点検ガイドラインでは、点検時のIVカーブトレーサの使用が推奨されています。ただ、IVカーブトレーサは機器自体が高額であり、業者への認知度もまだ低いため、メンテナンスではなかなか導入されにくいというのが現状です。モジュールの発電性能をしっかり確認するには、IVカーブトレーサを使用した測定を行っている業者を探すのが望ましいと言えます。